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第二章

インディーゲームはいかにして完成するのか、その真髄に迫る。

【もくじ】
ロゴデータがありません 第一章「開発、販売」
ロゴデータがありません 第二章「計画、管理」
ロゴデータがありません 第三章「宣伝」
ロゴデータがありません 第四章「配信」
ロゴデータがありません 第五章「継続」
ロゴデータがありません おすすめインディーゲーム
ロゴデータがありません おまけ

破綻しないためのプロジェクト管理

 
完成までにかかる予算、計画、進捗管理や、イラスト、曲などの
素材制作の準備を確認し見通しを立てる。
 
     

予算の想定


 ゲームを完成させるためにはどれだけのお金がかかるのか、表計算ソフトを用いて予測してみるとよい。「デモの完成」など一定の目標を達成するまでどれだけの出費が発生するのか見通しを立てるようにしよう。
 
 開発に必要な機材はそろっているか。開発用のPCの性能、スマホゲーム用に開発するのであれば対象のOSを搭載したスマートフォンを用意する必要がある。デバッグ用に様々な性能のPCやスマホを用意しておくことをお勧めする。動作環境はユーザーによって異なるからだ。ほかにも軌道に必要なデータが同梱されていなかったり、画面解像度が異なる環境での動作不良の発見にもつながる。
 
 ゲームエンジンなどの使用ソフトウェア、アセットなどの使用料の計算もするとよい。サブス区の場合月ごとにその使用量が発生するので計算するときは注意する。他にも素材制作を依頼した場合の報酬や配信プラットフォームの登録費用(AppStoreやGoogle Play, Steamなど)、イベントへの出展費用、オンラインゲームの場合のサーバーの費用といった内容を整理しておく。

ツールの活用


 様々なデータやタスク、進捗を管理するためにツールを活用しよう。以下のものは進捗やタスク管理に活用するとよいです。
 ゲームに関する様々なデータ(アイテムやキャラクターのステータスなど)は表計算ソフトを活用するとよい。
  • UIに表示される文字
  • シナリオ
  • 武器の強さ
  • アイテムの効果説明
  • など

  バージョン管理ツールを使うことで変更履歴を記録することができる。
 サーバー上にコードを保管できるGitHubやBitBucketも有効だ。  以上のようなホスティングサービスを利用すると、様々なデータのバックアップを取っておくうえでもとても有効。
 ビルド環境を自動化することで開発スピードを大幅に上げることができる。

素材製作の依頼と管理

 ゲームに必要な素材を一人ですべて作るのは困難だ。そういった問題を解決する手段は以下にまとめてある。  

販売アセットを使う

 UnityやUnrealEngineにはそれぞれアセットストアが存在し、様々な素材が配布されている。それらを使うときの注意点が、他のアセットとの整合性が取れずにアセットの箇所だけ浮いた印象を与えてしまう可能性がある。そういった時にはアセットの加工を行うのが効果的だ。しかし加工が禁じられている場合があるから気を付ける必要がある。
   
 プログラミングやシステムをアセットから活用するのが一番効果的だ。ゲームなら共通して持っているシステム(セーブ機能など)はアセットをどんどん活用していくとよい。
   
 そのほか、アセットの内容が権利を侵害しているの場合もあるのでライセンス等に注意をして活用するようにしよう。フォントデータに関しても商用フォントかどうか確認しながら使用する必要がある。  

素材製作を依頼する

 素材製作を依頼する時は、素材がどのような使われているのか説明し、製作の参考になる画像を用意しておく。プロジェクト管理ツールで依頼者に連携をお願いすることも忘れずに。依頼する時に重要なのが「ゲームのデモ」が完成している状態であることだ。動くものが何もない状態で依頼するのは少々不信感を相手に与えてしまう。
 
 依頼相手はSNSで探すのもよいが、人のつてを使うのが一番効果的だ。ゲームの製作を通じた交流を積み重ねることでつてはどんどん増えていく。人が人を紹介するのは責任が伴うため問題が発生しにくいのも利点だ。
   
 製作にかかる予算について、依頼価格を相談して決める必要がある。費用と質は比例するものと考えたほうが良い。作業の量、ゲームの規模、データの指定や管理など様々な要求の依頼費用への事前の相談を綿密に行うことが重要だ。
 製作を依頼する際は契約書の締結をするのがとても効果的だ。業務委託や契約書のテンプレートを参考に書類を作成する。「第三者の著作権を侵害していないこと」を保障してもらう必要がある。これは偶発的な他作品への類似が発生してしまった場合の予防策である。素材の権利に関する内容も明記しておく。製作された素材が、ゲームだけでなく他の資料集やアートブックなどにも使われるのならば、」その用途もあらかじめ伝えておこう。
       

工数を見誤りがちな実装

  
ゲームの不具合を減らし、プレイヤーが不快に思う要素を減らしていく。
 

ポーズ機能

 プレイヤーの入力による一時停止の実装。ポーズ中であってもメニューでは操作を続けることができるように、動くデータとそうでないデータでしっかり分けておく必要がある。ゲーム機のスリープもポーズの一種であり、ゲームの操作でのポーズとは別で考える必要がある。オンライン機能がある場合もサーバーとの通信を考慮する必要がある。
 

セーブ機能

 セーブデータには二種類ある。ゲーム全体の設定を保存するシステムセーブとゲームの進行状況を保存するセーブだ。セーブデータは破損を防ぐために、「新規ファイルとして保存したうえで、無事を確認してから古いほうを消す。」という工程を組む必要がある。オートセーブを実装する時は、ほかのセーブスロットと分けておくようにしよう。スマホゲームの場合はセーブデータのクラウド保存ができるようにするとよい。
   

サウンド機能

 ゲームの音量バランスを整える。音量の単位「ラウドネス」を測定し一定の基準に抑えられるように調整しよう。他にも高すぎるキンキンした不快な音を控えたり、音量のメリハリがなく音が埋もれてしまうのを防ぐために「ダッキング」をしたり、サウンドオプションを設けたりすることが効果的だ。その他細かいサウンド演出を設定するために役立つミドルウェアはこちら→CRI ADX LE  

権利、利用規約の表示

 ライセンスの表記や、プレイヤーが読むべき利用規約を表示する必要がある。使用するゲームエンジンや、ツール、パブリッシャーとの契約によって表記が必要なものがあるから注意する必要がある。ものによっては起動時にロゴを表示させたり、ゲームのライセンス表記画面に表記する必要がある(オプション画面などに権利表記のページを作るなど)。

 利用規約の明記も必須だ。ゲームの著作権や、用途を制限することなどをしないと悪用されてしまうケースがあるからだ。弁護士に利用規約の作成を依頼することも可能だ。

 ほかにも、個人情報の取り扱いに関する「プライバシーポリシー」、アセットや協力してくれた人などゲーム制作にかかわった人への「スタッフクレジット」、バグなどの報告をする「問い合わせ先」、健康のための注意書き表示、ゲーム内課金がある場合は資金決済法に基づく表示などが必要になる。

快適に遊んでもらうための機能

 
「ゲームの面白さ」以外に用意すべき不可欠な要素とは

ゲーム内での操作ガイド


 操作ガイドの例として挙げられる機能は以下のものが存在する。
  • チュートリアル
  • 豆知識の表示
 チュートリアルとは、プレーヤーに基本的な操作を学んでもらうために設けられた機能だ。ゲームの情報を全く知らない人が、ゲームを順番に遊んでいくだけで操作方法を理解できるような設計が一番望ましい。例として、ゲーム内で新機能がアンロックされるたびにチュートリアルを挟む、という流れがある。すでに遊んだ人がある人向けにスキップする機能もあった方がよい。細かな操作や機能は、ロード中の画面に豆知識として紹介したりするのが有効だ。またチュートリアルを後から確認できる機能も忘れてしまったときのためにあるといい。

コントローラーとキーコンフィグ


 コントローラーやキーボードの設定をプレーヤーが可能な限りカスタマイズできるとより遊びやすくなる。  

PCゲームで必須のキーボードの操作対応

 海外も含めた市場にPCゲームをリリースする際に、キーボード操作の対応が不可欠になる。ゲームのコントローラーを使用するケースは海外市場だと少ないためだ。もちろん国内ではコントローラーを使用する例も多いため必ずキーボード+マウスで操作に対応するべきだ。また日本語配列のキーボードと英語配列のキーボードでは、ボタンの配列が違うこともあるため複数のキーボード配列パターンで操作を確認する必要があるから注意が必要だ。

ローカライズ・多言語対応


 Steamなどでゲーム配信をする際は、多言語対応が必須だ。基本的に翻訳は、翻訳家やパブリッシャーに依頼することが多いが、地震がマルチリンガルならその限りではない!!←つよい
 多言語対応の予定があるならば、文字を使わない案内をちりばめる必要がある。次に進む方向を矢印で示したりするような、だれが見てもわかるユニバーサルデザインが重要だ。また文字が書いているボタン等のUIも他の言語に対応できるようにサイズを調節しておく必要がある。言語によって文字の量が大きく異なることを考慮することが大切だ。
 翻訳を進めるうえで翻訳するべき内容をプログラムと分離してまとめておくことも大切だ。翻訳家を雇う場合、プログラム内にある文字情報を直接翻訳させるのは少し無理があるのだ。
 以下のようなゲーム内頻出の単語をまとめたデータもあるから参考にするといい。    
  • ゲーム頻出の単語の翻訳リスト
  •    海外では禁止とされている表現もあるから気を付けて!  

    ローカライズ・多言語対応


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